2013年11月22日

二へドン、節約頑張っています!

左の写真は、横浜市保土ヶ谷区の児童遊園地の野良猫さん。
撮影 : 戸籍上のOtto 君。

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二へドンには夢が有ります。
海外旅行が夢のまた夢だった
高校生の頃の夢を実現させる事
です。
それは、外国旅行をする事でした。
ええ。 もう海外なんて気軽に行かれる時代になりましたが、
二へドンに取って大事なのは、高校生の頃に行きたかった場所に行く事を実現させると言う事です。

高校生の頃、学校から帰宅して、夜に家でやっていた事と言ったら、
海外ツアーのパンフレットを飽かず眺めやる事でした。

そんな少女時代が、今の添乗員としての二へドンを作り上げたのだと思います。
あれから、随分色々な所に、仕事やプライベートで行きました。
アメリカ、中国、インド、エジプト、北朝鮮、チベット、タイ、香港、ベネズエラ、
メキシコ、エクアドル、台湾、グアム、トルコ・・・・・・・。

でも、しかし、高校生の頃、羨望の眼差しで
眺めていた、あの2つを、まだ実行に移していないのです。
シベリア横断鉄道と、モンゴルでゲルに泊まる と言うヤツです。
添乗の仕事は、いつ、どこに行かれるかは、自分で決められません。
全て会社からのアサインで決められるからです。
「 あたしは、今度、あそこに行きたいのよ~。」とおねだりをする添乗員は正直、います。
でも二へドンの仕事のポリシーは、ねだらない! 断らない!!
依頼を受けた仕事は、全て縁が有ったと思ってお引き受けするのです。

どちらも、20年前よりは安く行かれる様になったとは言え、
10万、20万の資金では到底行かれません。
1人で参加すると1人部屋参加料金を取られてしまうし、
お友達を招待すると2人分の料金が必要です。

だからね、二へドンは今、1日1,000円生活を心掛けているのよ~。
どんな風に節約をしているのか、今日の二へドンの1日を振り返ってみましょう。

まず、コインランドリーに行きがてら、井土ヶ谷駅まで歩きます。
実は二へドンの家では、洗濯機を使う事を止めました。
節電&省スペースの為です。
1日に1時間程しか使わない、どでかい物に、24時間スペースを取られるのは
たまったものじゃありません。 二へドンは、そう考えます。
毎月、家賃を払っているとして、洗濯機を置くスペースが、
その家賃の何パーセントを占めているのか、誰も考えないのは不思議だと思います。

幸い、二へドンは添乗の仕事をしていて、ホテルに泊まる事が多いです。
ですから、入浴はホテルで済ませるので、毎日家族が家で入浴をする家庭よりも
タオルやバスタオルを洗濯する量が少なくて済んでいるのです。
まあ、そんな訳で、コインランドリーに行きました。 使用金額 200円。

コインランドリーで洗濯機が回っている間に、徒歩30分の京急・井土ヶ谷駅まで歩きます。
目指すは駅に近い IWASAKI と言う床屋さん。
ここ、平日は毎日 09:00~14:30迄は、カットだけだと 680円なのです!
有り得ない! サラリーマンが利用出来ない時間限定とは言え、680円は嬉しい!!
ここで、髪を切りました。 ツアーのお客さんから、二へドンの髪が長過ぎるとクレームが
つく事が有るからです。
この床屋さんは、いつ行っても超混みです。
今日も1時間位待ちましたが、自分では絶対に買わない女性週刊誌を読み耽って、
あっと言う間の1時間でした。
二へドンにとっては、雑誌を無料で読める、ありがたい時間でした。
使用金額 680円。
( ここ、ただでさえ安いのに、無期限有効のポイントカードが有るの!)

そして、道路の反対側のマルエツに行き、添乗で穿く黒の長ズボンを1本 3,990円で購入。
3Eワイズの履き心地の良い添乗用の靴も買いました。 1足1,990円。
まあ、これは、1日1,000円生活に反しているではないかと言われそうですが、
これは仕事に必要な物なので、のべ30日の添乗に、このズボンと靴を使用したとすると、
1日当たりは166.3円で原価償却出来ますから、大丈夫なのです。
どうせ二へドンの事だから、30日以上使用すると思われます。
使用金額 5,980円。 ( Tポイントが貯まるから嬉しい!)

マルエツの中にはファースト・キッチンが入っています。
「 折角ここまで来たから、ファースト・キッチンでお昼を食べようかな? 」
ええ。 実は二へドンは家を出た時から、ちょっぴしお腹が空いていたのです。
でも、用事が済むまで我慢! と家を出て来たのでした。
メインの用事があらかた済んだ今となっては、もう空腹も限界に近かったのです。
思わず、ファースト・キッチンの店内に吸い込まれそうになりましたが、我慢。
「 どうせ食べるなら、マクドナルドで100円のクリスプチキンと100円のコーヒーに
  すれば200円で上がるぞ。」
そして、道路の反対側に渡って、マクドナルドに向かいました。
しかし、マクドナルドの看板を見た時に思いました。
「 何も、アメリカ帝国主義の店に、お金を落とす事はないだろう。」
かくして、二へドンは数々の誘惑を断ち切って、家に歩いて帰ったのでありました。

帰宅した二へドンは、朝食に食べるつもりだった、昨夜20パーセント・オフで買った
チーズ・ベーコン・ロールと、息子ちゃんが今朝残したレーズン・ロールを昼食として
食べました。
お飲み物に、セブンイレブンの美味しい100円コーヒーを買おうかと思いましたが、
思い直しました。
「 我が家にコーヒー粉が有るのだから、先にそっちを消化しなければ!」
そしてコーヒー・メーカーの所まで行くと、何と一昨日、ドリップしたコーヒーが
まだポットに残っていました。
と言う訳で、少なくとも今日のランチに関しては、今日のお支払はゼロなのでありました。

日にちが経ったコーヒーは飲んじゃ駄目って言う人いるけれども、
日にちが経っていても、マクドナルドの100円コーヒーより、断然美味しいんですけど!?

そしてブログを書いている内に、口寂しくなって来たので、山梨への日帰り添乗の時に
1個100円で買った甲州百目柿の4分の1が冷蔵庫に残っていたので、それを食べました。
果糖は、口寂しさを和らげてくれるのに最適ですよね。

二へドンが今迄50年生きて来て、物凄い反省している事は、
買った食品を全部使い切らず、食べ切らず、捨ててしまった事が山ほど有ると言う事です。
先進国の食品廃棄の実態が、発展途上国の飢餓を招いていると言う説を唱える学者がいます。
本当に申し訳ないです。
だから、二へドンは今、我が家の「 冷蔵庫空っぽ運動 」を実施しています。
冷蔵庫が空っぽになる迄は、極力食品を買わないのです。
今日のお昼は、正にこれを100ぱ%実行出来た事になります。
昨日の夜買ったパンを無駄にしなかった。 
添乗で買った柿を無駄にしなかった。

ファースト・キッチンに寄ったら、マクドナルドに寄ったら、これらのパンや柿は、
無駄になって捨ててしまっていたかもしれません。
やった。 二へドンは今日もまた、地球の為に良い生活を送ったのだ。

もう直ぐ17:00になりますね。
どうやら、今日は、もうこれ以上お金を使わずに済みそうです。
明日は添乗で、お昼のお弁当は支給になるから、うふふ。 明日も節約頑張ろう!!

しかし、しかし、このブログを書いている途中で、ヤボ用で2階に上がったら、
おせんべいの袋がギッシリ詰まったダンボールの箱を発見してしまったのでした。
ヤバイ。 完璧、忘れていた。
駄目だ。 我が家には、まだまだ消化していない食品が山ほど有る。
ガーン。 ご飯の代わりに、せっせと食べなければ~。
と言う訳で、明日の朝食は、おせんべいになる予定です。
ご飯の上に乗せて、お湯かけて、お茶漬けにしてやろうかしら?

***** 「 二へドン、節約頑張っています! 」 ・ 完 *******  


Posted by ニヘドン at 16:13Comments(0)徒然

2013年11月22日

佐藤 is ナンバーワン!?

左の画像は、横浜市保土ヶ谷区に
ある児童遊園地内にお住まいの
野良猫族の一匹。
木に登る様子が可愛くて、
ふにゃ~ん。
撮影 by 戸籍上のotto君。

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二へドンの本名は佐藤浩子です。
でも、これは結婚して佐藤姓になったので、自分のアイデンティティーを現す名前だとは全く思っていません。
旧姓は二瓶( にへい )でした。
二瓶の方が好きだったな。 
父親は会津若松出身で、会津には二瓶姓がめちゃめちゃ多いです。

小学生の頃は父の転勤で愛知県で6年間を暮らしました。
愛知では二瓶姓がとても珍しいので、大人の人達が「 これ何て読むの?」と頭を悩ましているのを見て子供心に面白かったものです。

やたら子供の数が多かった二へドンの世代です。
教室の数が足らなくて、校庭の隅にプレハブの教室を建ててお茶を濁していた時代でした。
だから小学生が校長先生と話しをするなんて、まず有り得なかったのですが、
二へドンの珍しい苗字を目に留めて、校長先生から「 珍しい苗字だねえ。」と
話しかけられた思い出も有ります。

だから、二へドンのハンドルネームは二へドンなのです。
中学生の頃、愛知のクラスメートから名付けられて以来、自分を現す名前として使っています。
だから、佐藤浩子と言う名前よりも、二へドンと言われた方が、使っている歴史が長く、
自分のアイデンティティーを現すと思っています。

「 名前由来net 」と言うサイトが有ります。
ここで佐藤を調べたら、やはり日本でダントツに多い苗字で、
その数、実に2,055,000人!!
因みにアメリカ合衆国で1番多いのは、やはり Smith さんでした。
その数は 2,376,000。
ううむ。 佐藤さん、負けてしまったがな。

「 佐藤浩子 」で姓名判断をしてみたよ。
予想外の結果が出て、ちょっとビックリ致しましたよ。

【名前】佐藤 浩子
【総格】38 ◎
【天格】25 【人格】28 △【地格】13 ◎
【外格】10 △
【名前の読み】 ひろこ 

<総格38 の方の画数の意味>
才能があり世の中に認められる。
一歩一歩着実に努力すると成功する。
着実に努力して目標を達成する。努力と忍耐で幸せな人生をおくる。
【女性】温厚なのでだれとでもうまくつき合っていくことができる。
     働くより、家庭に入った方が幸せをつかむ。家事をこなすのもうまい。
     しかし家の中に閉じこもってばかりいるのではなく、趣味や教養を深め、
     自分の世界を作っていくことも大切。

<人格28 の方>
【仕事の傾向】組織の中ではなく、芸術家や研究者や専門家になるとよい。
         自分を売り込むことが苦手なので、努力が必要。
【恋愛の傾向】愛情表現が苦手。情熱をうまく表現できないため、誤解されがち。
         愛した人には誠実に接する。

【天格】25 【人格】28 【地格】13

三格のバランス ◯

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家庭に入った方が幸せになれるって・・・・・・・ それ、違うだろう。
それは、旦那の年収と、奥さんが自由に使える金額にもよるだろう。
芸術家や研究者や専門家になるとよいって、家庭の中で芸術をやれって言う事かな?
好きな人に誠実に専門とした為に、結果、ストーカーか!?

何か、まあ、いいや。
二へドンは、これからも添乗の仕事を頑張って行きますよー!!
ブログも、何とか続けて行きますので、これからも愛読して下さいね~!!

***** 「 佐藤 is  ナンバーワン!? 」 ・ 完 *****  


Posted by ニヘドン at 08:54Comments(0)徒然

2013年11月12日

「 墓場の少年 」

2013年11月08日(金)
原題 : THE GRAVEYARD BOOK
邦題 : 墓場の少年
ノーボディ・オーエンズの奇妙な生活

著者 : NEIL GAIMAN ニール・ゲイマン
訳者 ・ 金原瑞人 ( かねはら みずひと )
出版社 : 角川書店
定価 : 本体 2,500円 ( 税別 )
コード :ISBN978-4-04-791634-0

※※※※※※※※※※※※※※※※※※
実はニール・ゲイマンと言う作家を知らなかった。
アメリカンコミック「 サンドマン 」の原作者として有名らしいが、「 サンドマン 」を知らないニヘドンには、もうどうしようも無いですわ。
何故この本を買ったかと言うと、息子ちゃんが所望したから。
ニヘドンの教育方針の1つに読書が有ります。
親子で同じ本を読み、それについて感想を述べ合う事を重要視しています。
だから基本的に、息子ちゃんが読む本は遅かれ早かれ何れはニヘドンも読みます。
で、読み始めたのですが、これが予想外に面白かったのです!
ジャンルは児童文学なのかもしれませんが、大人が読んで充分に楽しい。
それは、子供騙しの表記が一切無いから。
まるでルポルタージュでも読んでいるかの様な冷徹な視線で物語が語られます。
両親を殺された主人公ボッドが、墓地の幽霊達に育てられると言う設定です。
夢物語の世界で、ティーンエイジャーの生活や成長を綴る物語は、ハリー・ポッターのシリーズに似ていない事もありませんが、登場人物が少なく限られているので、スッキリと読み易いのです。
読書のスピードの遅いニヘドンでも無事に読了しましたから!

ハリー・ポッターのシリーズに似てはいないとは言ったものの、似ている部分も確かに有ります。
ボッドの後見人サイラス のクールさは、ハリー・ポッターの シリウスにそっくり!
ボッドの成長を見守る「 父さん 」と「 母さん 」の慈愛に満ちた眼差しは、ハリーを見るロンの両親と同じだ。
同じイギリス発の児童文学として、似通った部分も有り、全然違う所も有り。
それぞれ単独で読んでも面白いし、比較しながら読んでも楽しい。
「 墓場の少年 」を子供だけに読ませるのは勿体無い。
是非とも大人の読者に読んでもらいたい!
  

Posted by ニヘドン at 16:38Comments(0)読書

2013年11月12日

「 小豆磨ぎ橋 」

この写真は、読んだ本とは全く関係が有りません。
二へドンの自宅の庭の写真です。
こういう庭が大好きなのです。
平べったいレイアウトの草花だけの
庭ではなく、鬱蒼とした「 古代 」を
感じさせる植生の庭が好きなのです。

今の家に住み始めて約15年。
やっと二へドン好みの庭に創り上げ
られて来たようで、気に入っています。

左から、桜の木、梅の木、右に写り込んでいる
枝の固まりは、梨の木です。

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さて、では本題に入りましょう。

題名 : 小豆磨ぎ橋
作者 : ラフカディオ・ハーン
      角川ソフィア文庫
     「 新編 日本の怪談 」
翻訳 : 池田雅之
読了日 : 2013年11月12日(火)

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今日から角川ソフィア文庫「 新編 二本の怪談 」を読み始めます。
二へドンは縁有って、出雲の地には何度も足を運んでいます。
ですので、松江市内の小泉八雲旧居お訪れたし、島根県では、ラフカディオ・ハーンの
怪談の原作の文章を使った英語暗誦大会が毎年行われていると言う話を聞き、
そのテキストも購入した事が有ります。
そんな馴染みの有る小泉八雲なのですが、
「 おっと! いけない!! 小泉八雲の著作をきちんと読んだ事が無かったよ!!」。

大抵の日本人がそうだと思います。
恐らく大勢の日本人が小泉八雲の名前は知っているのに、
彼の著作を1冊丸まる読んだ事のある人はいないと思います。
それではいけないのです!!
知ってるつもりが一番愚かな事なのです。
だから、読みます。
読んでみました。

1番目の「 小豆磨ぎ橋 」。
文庫本の僅か1ページ半の短いお話です。
殆ど説明が為されておらず、ストーリーの概略だけなので、
想像力を掻き立てられる、と言うか恐ろしいです。
情報が何も無い事の恐ろしさを感じてしまうのは、現代人ならでは感じる恐怖なのでしょうか。

普門院の近くの小豆磨ぎ橋に夜な夜な女の幽霊が小豆を磨ぐという噂が有る。
その幽霊は「 杜若 」( かきつばた )と言う謡曲が大嫌いで、
その曲を聞くと腹を立て、歌った者には災難が降りかかると言う。

ある武士が幽霊など怖くは無いと杜若を大声で歌った。
家に帰ると女が文箱を渡す。
武士が開けてみると血まみれの子供の生首が入っていた。
客間に入ってみると、わが子が頭をもぎ取られて息絶えていた。

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ストーリーは、たったこれだけ。
その幽霊が、現世で何をして、幽霊になって小豆を磨ぐのかは一切説明されていません。
誰も、その幽霊を成仏させようと言う試みはしなかったのでしょうか?
米ではなく、小豆なんですね?
それにも何か意味が有るのでしょうか?

しかも何で、「 杜若 」が嫌いなの?
平成の今時に、杜若を歌える人は少ないけれども、二へドンの知人にはライブハウスで演奏活動を
する人が多く、たまに路上ライブをする人達がいるから、うっかり幽霊の好き嫌いを知らずに
歌を歌ってしまわないように、今度忠告してあげようと思いました。( 笑 )

幽霊や化け物が嫌いなものがあるって面白いよね。
口裂け女のポマードを思い出してしまったよ。( 笑 )

しかし、この短編、武士の子供が殺されて終わってしまうのだけれども、
殺された子供にはまるで罪が無い。
にも関わらず、父親が歌を1曲歌っただけで、命を絶たれてしまう。
理不尽この上無い。

これが世の中だと言えば、それまでだが。
東京電力と言う、自分達の金儲けが至上命題の会社の理不尽な原発の為に
多くの人々が健康被害に苦しめられている今の世の中の不条理と全く同じだと思ったよ。

幽霊って、無差別に祟りを為す、テロリストと同じ存在だと思った。
歌1曲で殺された子供が、ただただ哀れ。
しかも、殺され方がハンパ無いよね。
頭もぎ取られるんだよ。
サカキバラ事件の元祖だよね。 怖いな~。

怪談や妖怪話は、当時の社会的弱者のエピソードを、お上に知られないように伝える為の
話しだと聞いた事が有る。
この1ページ半の短いストーリーの中に、当時の「 幽霊 」に象徴される
不幸な身の上の人々に想いを馳せてみる。
僅か1ページ半。 しかし、実に深いテーマが隠されている。

***** 「 「 小豆磨ぎ橋 」 」 ・ 完 *******  


Posted by ニヘドン at 13:03Comments(0)読書

2013年11月10日

「 東北の誘惑 終わりのない旅 」

2013年11月08日(金)
読了!

書名 : 東北の誘惑 終わりのない旅
出版社 : ダイヤモンド社
著者 : ジェイアール東日本企画
* 夢枕獏
* 高橋克彦
* 三好京三
* 高橋義夫
* 小山修三
定価 : 本体 1400円 + 税
コード : ISBN4-478-96047-X
発行 : 1997年04月11日
お! ニヘドンの誕生日だ!
これは目出度い!


この本は「 超東北の発見 」と言う、24名にインタビューを行い、それをまとめた本の続編です。
東北に縁の有る5人の人々のインタビューやエッセイや論文が収められています。
ニヘドンは、父親が会津若松市の出身です。
ニヘドン自身は東京生まれの埼玉育ちですが、会津若松には毎年盆暮れに帰省していましたので、紛れも無く東北人の DNA を持つと自負しています。

ニヘドンは現在、孤高の詩人ロッカー高井つよし氏の知偶を得、SNS でやり取りをさせて頂いておりますが、頻繁に高井つよし氏から、
「 どうしてお前はそうなんだ!? 」と言う質問を受けます。
何故だか自分でも答えられず、困惑しておりました。
「 だって、何故だか分からないけれども、そうなんだもん。」と馬鹿丸出しの返事をせざるを得なかったのです。

この本の中には、何故ニヘドンがそうなのか、ハッキリ説明出来る事例が満載でした。
ニヘドンがニヘドン足り得る理由、それはニヘドンが東北人の DNA の持ち主だったからなのです。
ニヘドンを誤解している人には、是非とも一読をお願いしたい書物です。

今年、悲しい最後を遂げた歌手の藤圭子さんを理解したいと思っている方にも、この本を読んでみる事をお薦めします。
ニヘドンも、この本を読みながら、何度も藤圭子さんの事を思い浮かべました。
第一章 「 想像力をかき立てる旅 」by 高橋克彦
高橋克彦は先ず、東北のストーンサークルを引き合いに出して、彼の東北論をスタートさせています。
墓では無く結界で有ると言う自説を論証を展開して行きます。
非常に納得の行く内容です、
自分の目でストーンサークルを見てみたくなります。
「 東北に伝説や民話が多い背景というのは、私は『 敗者の歴史 』がそうさせたと思うのです。つまり、これは全世界どこでもそうなのですが、敗者は歴史を持てないわけです。勝者が常に歴史を記録しますから、負けた側と言うのは、伝説や民話を持つのです。」
高橋克彦氏の語る、この一説が、1番ニヘドンの心に響きました。
そうだ! そうだ! もうこれ以上、東北を敗者ならしめては駄目だ!
福島原発の事故の責任を何が何でも、国なり東京電力に責任を取らさなければ駄目だ!
これ以上、東北を敗者にして、新たな伝説を生ませては駄目だ!
そんな思いでニヘドンの心は一杯になりました。

第二章 「 美しい自然にそっと触れる旅 」by 夢枕獏
「 陰陽師 」の愛読者であるニヘドンは、その著者である夢枕獏氏が、どの様に東北を語るのかワクワクしました。
釣りから語り始め、釣り仲間から東北人気質を切り取り、宮沢賢治の妹とし子への愛に想いを馳せ、「 ねぶた祭り廃止論 」に言及し、格闘技の美しさにまで話が及びます。
夢枕獏氏は言います。
「 実際の試合でも、やはり上手な人は、動きにまったくムダがなくて、すごくきれいです。まるで舞いのように見えます。格闘技も踊りと同じで、上位の人間が闘うときの動きというものは、まず魅力的だということです。」
この一説に、ニヘドンは秋田出身の舞踏家・土方巽を想わない訳には行きませんでした。
暗黒舞踏の土方巽も、東北と言う土地に生まれなかったら、彼のパフォーマンスは全然違うものになってしまったのだろうなぁ。
そして彼が後年目指した「 東北大歌舞伎 」が軌道に乗らなかった事を、改めて、とても残念に思いました。

「 『 何もしない 』のが自然保護 」
「 自然と女性の愛し方は同じ 」
と、いちいち共感出来る事を述べて来た夢枕獏氏は、最後に、こう結びました。
「 釣りにしても、賢治にしても、人間にしても、東北には、日本の原点というような自然や、魅力ある人が多いですね。」

第三章 「 精神風土にじっくり触れる旅 」by 高橋義夫
この高橋義夫氏の語る内容が一番、東北人のメンタリティーをズバリと言い当てていました。
是非、日本中の人々に読んでもらいたい文章です。
彼は先ず、東北の地名が歌枕に詠まれている数々の事例を挙げます。
そして、「 東北文学のキーワードは『 飢餓 』と『 ユーモア 』」と定義付けます。
「 東北人は、厳しい自然に対峙して生きてきました。大凶作が何年もつづくようなときがある。そんなとき、他人ごとのようにヘラヘラ笑えるのが東北人です。
『 あはは、これじゃ飢え死にするしかねえな 』
『 ははは、まったくだ。年が越せぬぇべ 」
状況は、けっして笑っていられるようなのんびりしたものではないのです。
いまにも餓死が迫っているほど緊迫している。
子どもが飢えて死に、娘を売りに出さなければならない。
そんななかにあっても笑いが生まれてくる。
なぜなのか?
それは、人間よりも自然の力のほうが圧倒的に強いことを、東北の人たちがよく知っているからではないでしょうか。」
ニヘドンが mixi や twitter でオヤヂギャグを連発するのも、下らない!と一刀両断せぜに、高橋義夫センセイの東北人の論説を当て嵌めて読み直してみて下さい。
きっとニヘドンの心の有り様を深〜く理解出来ると思いますよ。

その後、高橋義夫センセイは中島みゆきの歌詞を引き合いに出して、
「 『 自虐 』をスタイルにした文学フード 」について述べ、
「 東北の『 自虐 』さ自己を客観視すること 」と定義付けます。
孤高の詩人ロッカー高井つよし氏は、よくニヘドンを「 イタイ 」と評します。
いえ、痛さを感じ取っている内は、まだまだです。(笑)
東北の文学を感じ取ってくれなくちゃ!

第四章 「 なつかしい縄文に出会う旅 」 by 小山修三
現代の市場で売られているものから 5,000年前の食生活を想像したり、祭りの意味等を分かり易く語っています。
ニヘドンは出雲の古代歴史博物館を 4〜5回訪れて縄文文化の片鱗に触れているので、小山修三氏の述べている内容には、いちいち納得出来て、縄文文化に対する理解が深まりました。

第五章 「 隠された歴史を発見する旅 」 by 三好京三
幻の中世都市・十三湊 ( とさみなと )に関する解説が興味を惹きました。
教科書に載っている日本の正史は正に勝者から見た歴史観。
敗者から見た歴史観或いは歴史感こそ、一般庶民に寄り添う現場の末端の人間を表している様な気がしてなりません。
書かれなかった裏の歴史、書かれたのに捨てられてしまった葬り去られた歴史、そう言うものにこそ、ロマンが潜み、発掘する価値が有るよね、と思いました。
これからも全国各地を添乗の仕事で回るのでしょうが、裏の目線で色々見てみたいと、やる気満々のニヘドンです。

***** 「 「 東北の誘惑 終わりのない旅 」  」 ・ 完 *****
  


Posted by ニヘドン at 15:03Comments(0)読書